1年10か月の休館を経て、ついにリニューアルオープン! パワーアップした”横浜みなとみらいホール”の魅力に迫る…!

速報!

横浜みなとみらいホール「プロデューサー in レジデンス」第2代プロデューサーに反田恭平氏が就任!!

「プロデューサー in レジデンス」とは、横浜みなとみらいホールで2021 年度よりスタートした「国内外で活躍する演奏家をプロデューサーに迎える」事業。演奏家が企画制作からホールと連携することで、音楽ファンの心に残る企画性の高い演奏会を実現、さらには様々なスタイルで音楽を楽しむことができるようになった社会で演奏家自身のプロデュース力の向上を目指すというもの。

 その第 2 代プロデューサーとして、 2021 年のショパン国際ピアノコンクールで日本人として半世紀ぶりの第 2 位を獲得し、今後も国際的な活躍が期待される反田恭平氏が2023年度から就任することが発表されました!

横浜みなとみらいホールの今後の展開に目が離せません!

詳細はこちら→https://yokohama-minatomiraihall.jp/news/data-20221106-152.html

リニューアルオープンした、海が見える!みなとみらいホールの新たな魅力とは…?

神奈川県横浜市にある海のみえるコンサートホール横浜みなとみらいホールが、2021年1月1日から1年10か月の長期休館を経て、ついにリニューアルオープン!今回はリニューアルしたホールの新たな魅力をいち早くご紹介します!

①ホールや座席、エントランスなど

 今回の大規模リニューアルの目的は、ずばり「耐震化(天井強化)」と「長寿命化」。見た目には大きな変化は無いようですが…

大ホール Before
大ホール After

 耐震化とともに「バリアフリー化」も進められました。みなとみらい線みなとみらい駅と直結していて、雨や風に当たることなく入り口まで行けるため、以前から障がいのある方も多く来場していたようですが、今回の工事の際に段差部分をスロープにしたり、多目的トイレが増えたり、エレベーターが利用しやすくなったりと(小ホールの入口がある6階まで、エレベーターで行けるようになった)、障がいのある方にとって以前より利用しやすい環境づくりがされました。

エントラスのスロープ

②ロゴ

 リニューアルに合わせてロゴもあたらしいデザインに!横浜のデザイン会社が手掛けたこのロゴは、横浜みなとみらいホールのイニシャル「MMH」をベースに、ホールから見える「波(MM)・橋(H)・港(MMH)」がデザインされています!

 「MM」は横浜の海の波を、「H」は横浜のシンボルであるベイブリッジを、ロゴ全体で「港」を表現。「港のように、音楽の文化的価値を未来へ橋渡しする想い」が込められているといいます。 

ロゴ Before
ロゴ After

③公演

 リニューアルオープンと同時に公演ももちろんパワーアップ!どんな人でも気軽に来られるホール」でありつつ、「地元・横浜市民に愛されるホール」を目指した公演が多数開催されます!

 館長の新井鷗子(あらいおーこ)氏は以前から障がい者が音楽を楽しむ環境づくりに先駆的に取り組んでおり、ホールだけでなく、公演にも以前より一層「バリアフリー化」に力を入れていることが見受けられます。

 また、地元にゆかりのある企画や、市民ボランティアとの共同主催企画(ヨコハマ・コーラルフェスト)を実施するなど、「地元に愛されるホール」を目指し、幅広く市民が参加できるような企画も!

 おとペディア編集部メンバーが特に気になったのは「次世代育成事業」。おとペディア読者(特に学生さん!)は要チェック!

●10代のためのパイプオルガン・レッスン

 横浜みなとみらいホール2代目のホールオルガニストに就任した近藤岳が、パイプオルガンを習ってみたい高校生以下の10代を対象に4ヶ月間のオルガン・レッスンを開講

●吹奏楽部応援プロジェクト!

 プロの演奏家で構成される「ぱんだウインドオーケストラ」メンバーが横浜市内の中学校を訪し、指導!クイーンズスクエア横浜内のクイーンズサークルで披露演奏会が行われ、「ぱんだウインドオーケストラ」メンバーと一緒に演奏できる機会も!

●心の教育ふれあいコンサート

 プロのオーケストラによる本格的な演奏を、横浜市内の小学生に体験してもらうコンサート。演奏は神奈川フィルハーモニー管弦楽団、他(横浜市立の全小学校、4~6年生のうち1学年と特別支援学校小学部の児童対象)

吹奏楽応援プロジェクト!(2021年実施)の様子

開館から変わらない美しい響きやオルガンにも注目!

 1998年に開館し、来年25周年を迎える横浜みなとみらいホール!この機会に改めて注目してほしい「開館当時から変わらない魅力」はこちら!

①大ホールの美しい響き 

 耐震化やバリアフリー化の工事はされましたが、ホールの美しい響きは変わっていません。むしろ響きを変えないよう、細心の注意を払い工事が進められたそう。16歳にして既に“生ける伝説”と呼ばれたピアニスト マルタ・アルゲリッチ氏も、このホールがお気に入りだとか。

大ホール客席

②パイプオルガンの音色

 開館以来初めて、オーバーホール(パイプを外す大規模な点検)がされました!オーバーホールの目的は「楽器本来が持つ音色や響きは変えず、その美しい音色を保つこと」。開館当時からの響きを保ちつつ、メンテナンスを細やかに行い、経年でたまった埃などを取り除くことで、より磨きがかかった音色になるそうです。

オーバーホール作業中の様子

新しく生まれ変わったホールを堪能できる!リニューアル記念公演の聴きどころ紹介!

 リニューアルオープンを記念して、横浜みなとみらいホールでは豪華な出演者によるコンサートが多数開催されます! 今回はその中から特におとペディア読者の皆様におすすめしたいコンサートをピックアップ!

①オルガン・リサイタル・シリーズ46 近藤 岳 オルガン・リサイタル

〈おすすめポイント〉

★2022年度に横浜みなとみらいホール2代目のホールオルガニストに就任した近藤 岳による、ホールのリニューアル・オープン後初めてのオルガン・リサイタル!

★開館依頼はじめてのオーバーホールを終え、より磨きがかかった音色を聴くことができる!

★パイプオルガンのオリジナリティが存分に発揮されるレパートリーで組まれたプログラム!

【日時】2022年11月25日(金) 19:00開演(18:20開場)
【会場】横浜みなとみらいホール 大ホール
【出演】オルガン:近藤 岳
【曲目】
ヴィドール:オルガン交響曲 第6番 ト短調 Op. 42 No. 2
デュプレ:3つの前奏曲とフーガ Op. 7
フランク:《3つのコラール》より 〈コラール 第1番 ホ長調〉
【料金】
全席指定
一般:3,000円  学生・65歳以上の方・障がい者手帳※をお持ちの方:2,000円
※対象の手帳:身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳
未就学児入場不可

詳細はこちら→https://yokohama-minatomiraihall.jp/concert/archive/recommend/2022/11/2412.html

②「プロデューサー in レジデンス 横浜みなとみらいホール×洗足学園音楽大学 藤木大地と学生が作るコンサート 音楽劇 《天岩戸》」

〈おすすめポイント〉

ワンコイン(500円)でプロのオペラ歌手の歌声を聴くことができる!

★クラシック音楽に触れる機会が少ないお子様でも楽しめる音楽劇!

★ホールプロデューサーの藤木大地と共に、洗足学園音楽大学の学生達が企画から制作まで行う!

☆こちらの公演、おとペディアでの取材決定!当日の様子や出演者へのインタビューなど!後日お届けします!お楽しみに♪

【日時】2022年11月28日(月) 17:00開演(16:20開場)
【会場】横浜みなとみらいホール 大ホール
【出演】
アマテラス:藤木大地(カウンターテナー)
スサノオ:境 信博(バスバリトン)
案内人:柳澤涼子
ピアノ:林 菜月
横浜市小学校教員
洗足学園音楽大学学生(声楽コース、ダンスコース、ピアノコース)
【曲目】
カッチーニ:アヴェ・マリア
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」より 第3楽章
杉本竜一:ビリーヴ ほか
【料金】
全席指定
一般:500円
※未就学児入場可[チケット要]

詳細はこちら→https://yokohama-minatomiraihall.jp/concert/archive/recommend/2022/11/2434.html

編集後記

 横浜育ち横浜在住のおとペディア編集部メンバーの私にとって、幼少期から身近だった横浜みなとみらいホールがリニューアルオープンするということで、以前からずっと取材したいという想いがついに叶いました!そして今後は「藤木大地と学生が作るコンサート音楽劇 《天岩戸》」を特集した記事も公開予定!お楽しみに♪